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インビテーションVol.3「サイモンさんに聞く!粋な歌舞伎の楽しみ方」ナビゲーター中島梨英さんとの対談取材ご協力いただいた、歌舞伎座・吉積サイモンさんより、オペラ座史上初の歌舞伎座公演レポートが届きました!

今回特別にメンズトレンド.JP読者のみなさまへお届けいたします!
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パリ公演の報告

オペラ座史上初めてとなった歌舞伎公演は、大喝采のなか先日の30日に幕を下ろしました。
これまで数々の海外公演を成功させた歌舞伎が、1875年に完成したパリ・オペラ・ガルニエにおいて公演を成功させたことは、20世紀初頭より回数を重ねてきた海外公演の中でも特別な意味を持つ公演となりました。
将来に向けて歌舞伎というエンターテイメントが本格的に世界に進出するに十分な手ごたえを感じることができたことは関係者の一人として心からうれしく思います。

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●オペラ座正面

とにかく現地の人々の反応を見たかったので、座席は観客席が見渡せる位置を確保し上演中も舞台を見ながら観客の表情に注目しっぱなしでした。
5階まで2167席の客席は超満員で、見た感じから日本のお客様は3割程度、残りの7割くらいはパリっ子を始め他国の方々でした。


3月27日に成田を出発しパリに到着したのは同日の夜、寒さを気にしてジャンパーを片手に空港へ降り立ったのですが、日本と変らないくらい暖かい気温にびっくりしました。126年来の暖冬はヨーロッパも同じでした。


シャルル・ドゴール空港ではパリの友人に迎えに来てもらいましたが、とにかくその日はホテルにチェックインしまずは休息をとって翌日に備えました。なにせ滞在は二日半しか時間が取れなかったので体調を万全にしておくことが何より大事でしたので・・・。
翌日はパリの友人と日本から同行したご夫妻と共に、公演をサポートしているルイ・ヴィトンや歌舞伎展の開催されているパリの三越エトワールを訪問し、今回のオペラ座公演がビジネス界において実際にどの程度浸透しているのかをこの目で視察してきました。翌日の29日にオペラ座へ出向いたわけです。


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●サクレクールよりオペラ座を眺める


オペラ座の楽屋口より入り、まずはパリ公演の一団全員に「おはようございます!」と挨拶周りをしたわけですが、みんないつもと違う新鮮な雰囲気に包まれていて、良い緊張感が漂っていました。
オペラ座の楽屋を一回りして、バレエやオペラを上演する仕様に作られた縦長の舞台裏(歌舞伎は横長)や製作場を一通り見学し、開演の一時間前に正面のエントランスよりセキュリティーチェックを済ませて、場内へ入場しました。
オペラ座は世界中にその名を知られた一流の劇場。雰囲気も内装も舞台空間も日本の歌舞伎座がそうであるように、バレエやオペラにぴったりの劇空間として、その堂々たる存在がすばらしい空間でした。そのことに改めて感銘を受け訳ですが、歌舞伎座と違って場内の照明が良い演出効果を醸し出していました。基本的には暗い照明ですが、日本の歌舞伎座は蛍光灯灯りが中心なのに対して、こちらはまるでガス灯のようなやわらかい灯りでした。


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●観客席の模型


本番の開始は午後7時30分、それまでの時間ロビーでは日本からのお客様が着物をお召しになっている方が多く見受けられ、多くのパリっ子や海外からのゲストが着物美人と一緒に記念撮影したり、それぞれが貴重な体験を心から喜んでいる様子が伺えました。現地の皆さんはドレスやタキシードこそ着ていませんが、皆さんとてもおしゃれしていました。


残念ながら私は過密なスケジュールの都合で着物は断念しジャケットを身にまとうのが精一杯でしたが、日本からの皆さんも現地の皆さんも、とにかくそれぞれに開放的な空気の中でコミュニケーションしていて、目の前で展開される文化の交流を目の当たりにして「来て良かった!」と心から嬉しさが沸いてきました。

開演時間が近づき、自ら希望した観客席の見渡せるボックス席を目指してオペラ座の係の方(係の方々は公務員・英語は苦手のようですが美しいフランス語を話します)に案内してもらい着座。
オペラ座のボックス席は扉がしっかりしていますが、オーケストラ席に通じる大きな扉はガラス窓が大きく、カーテンも装備されていないので上演中でもロビーを通過する人が見える作りになっています。
ただ、ロビーも全体に照明が暗めなので上演中の空間を妨げるような事はないようです。ボックス席では一室に8名が入室して一緒に観劇する仕様になっており椅子が置いてありました。
これがまた良い意味で同質の観客コミュニケーションを促進する空間になっており、どこのボックス席も賑やかに開演前の雰囲気を楽しんでいるようでした。座席に座った私も隣に居合わせた方に話しかけてみました。


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●オペラ座ファンとボックスにて


自ら日本の歌舞伎座から来た事を伝えると、会話は一気に盛り上がり、同じボックスに居合わせた皆さんと終始、有意義なお話をする事が出来たわけで、その皆さん(毎月オペラ座へ通う常連さん)は、今回が歌舞伎初体験とのこと。
会話の中で特に印象に残ったお話に、フランス人としてそしてオペラ座ファンとして、日本の歌舞伎がオペラ座で上演される事を心から光栄に思っているということ(嬉しい!)また、フランスは日本文化の事を他のどこの国よりも特別な存在として捉えていることを強調されていました。
西洋と東洋の中でも文化的な交流において日本はフランス人にとって愛してやまない国であることに嬉しくも自信がもてました。
歌舞伎座で勤務していても英語を使うお客様の次に目立つのはフランス語を使う方々なのです。
このことは今後もじっくり考察してゆきます。


さて、いざ幕が開いて本番開始「勧進帳」で幕を開け、引き続いて「口上」「紅葉狩」の三本が上演されたわけですが、会場内は興奮と熱気に包まれ、まさに大うけ状態、終演の幕閉じのときには最後の最後まで拍手が鳴り止む事はありませんでした。
今回の上演に際してオペラ座に花道を設置する事が出来なかったので、歌舞伎独特の演出効果は期待できないと思っていたのですが、海老蔵丈の大胆な発想と観客を満足させたいという気持ちから、急遽演出が変更され、花道の代わりに客席を貫く通路を使用し、弁慶の引っ込みを見事に、あたかも花道があるかのように見事に再現していました。
オペラやバレエでは観客席に演者が降りてくる事はまず無いので、客席通路から出たり入ったりする縁者を見て、オペラ座ファンは大喜び、歌舞伎独特の演出効果(ズームイン・アンド・アウト)を客席通路を使って見事に再現していました。


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●オペラ座前の広場より


全5回にわたる公演は30日を持って無事に千縄楽を迎えました。大歓声の中、幕を閉じたオペラ座公演。これまでの歌舞伎海外公演をもう一歩前進させた大きな手ごたえと、将来に渡って日本の歌舞伎が世界の人々が共有する文化と財産となる日に向けて大きな一歩を踏み出す事となりました。
歌舞伎座を支える一員として、日本を訪れる各国からのファンに歌舞伎座は通年歌舞伎を上演している事を広くアピールしたいという目的を一つ見つけることが出来たのが今回の収穫でした。劇場はそうした意味で存在がとても大切であることも再確認できました。そうした意味で、文化を通じて世界がどんどん近づいてゆくことを心から願っています!

2007年4月1日
歌舞伎座 吉積サイモン

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関連リンク

パリ・オペラ座で初の歌舞伎公演、歓声と拍手鳴り響く
・・・ヨミウリオンライン 3/23


団十郎さんら初日終える パリ・オペラ座歌舞伎
・・・asahi.com 3/25


歌舞伎オペラ座公演千秋楽 喝采…「また招きたい」
・・・SankeiWEB 3/31


カテゴリー:

2007/04/02


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