若者に影響を与えた路上の物語

2013.08.27

オトコに見せたいこの映画『オン・ザ・ロード』 /第140週(火曜担当/松村 知恵美)


ボブ・ディランをして「僕の人生を変えた本」と言わしめ、デニス・ホッパーやジョニー・デップら多くの俳優、ミュージシャンに影響を与えたジャック・ケルアックの小説「路上/オン・ザ・ロード」(1957年)。

さまざまなしがらみを断ち切り、何もかも捨てて旅に出たい...。そして自由に暮らしたい...。
そんな、現代ではなかなか叶えることが難しいオトコの夢を体現しているこの小説が、発表から55年の時を経て、初めて映画化されました。

どこまでも続く乾いた道を、あてもなく車で走り続けたい...、観ているうちに、きっとそんな気持ちになってくるはずです。


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作家を目指す青年サル・パラダイスは、常識にとらわれず自由奔放に生きるオトコ、ディーン・モリアーティと出会います。
そして、彼と共に若き日々を自由な旅に捧げるようになるのです。

サルとディーンは、時には一人で、時には一緒に、様々な場所を旅します。
ニューヨーク、コロラド州デンバー、カリフォルニア州セルマ、ノースカロライナ州、ルイジアナ州アルジャーズ、サンフランシスコ、デンバー、メキシコ...。
アルコールやドラッグを楽しんだり、時には奔放なセックスを楽しみながら、彼らの旅は続いていきます。

このサルは、「路上/オン・ザ・ロード」を著したジャック・ケルアック自身がモデルとなっています。
ディーン・モリアーティは、その強烈な生き様で当時の若者たちやのちのヒッピーたちに大きな影響を与えたビートニク・ジェネレーションの代表的存在、ニール・キャサディをモデルとしており、他にもウィリアム・S・バロウズ、アレン・ギンズバーグをモデルとする人物が登場します。
この物語は、まさにビートニクのエッセンスがリアルにつまった物語なのです。

何者にも縛られず、様々な世界を自分の体で体験し、自分の目で確かめようとするサルとディーンの生き方は、若さに満ちた素晴らしいもの。

若さの持つ可能性や素晴らしさを実感させてくれるものの、若い日々の虚しさをも感じさせるこの作品。
夏の終りに、自分の青春時代を思い出しながら観るのにもぴったりの映画です。


(松村知恵美)


『オン・ザ・ロード』(139分/フランス=ブラジル/2012年)
原題:On The Road
公開:2013年8月30日
配給:ブロードメディア・スタジオ
劇場:TOHOシネマズ シャンテほか全国にて順次公開
公式HP:http://www.ontheroad-movie.jp/


<STORY>
1946年、若き作家のサル・パラダイスは西部からニューヨークにやって来たディーン・モリアーティと出会う。16歳のメリールウと結婚したというディーンは、奔放な行動でサルを魅了する。やがて故郷のデンバーに戻ったディーンからの手紙を受け取ったサルは、ディーンに会いにヒッチハイクでデンバーへ向かう。サルとディーン、そしてメリールウと友人のカーロは、アメリカ各地を車で旅しながら彼らの若き日々を奔放に過ごすのだった...。


製作総指揮:フランシス・フォード・コッポラ
監督:ウォルター・サレス
出演:ギャレット・ヘドランド/サム・ライリー/クリステン・スチュワート/キルスティン・ダンスト/ヴィゴ・モーテンセン


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