あの時計会社が作る、かわいいドイツ車

2014.07.22

トライアスロンの大会に出場するため、フランクルトに来ています。

アメリカでは日本のクルマを見かける機会が多くありますが、残念なことにここドイツで日本車を見かける機会はそう多くありません。まったく当たり前の話ですが、ドイツの道にはやはりドイツ車が多い。こちらで見かけるガイシャといえば、プジョーやシトロエンなどのフランス車か、フィアットやアルファロメオ等のイタリア車がほとんどです。

こちらでよく見かけるクルマのひとつに「スマート」があります。
そう、日本にも輸入されている、あのスマートです。

今はベンツ(正確に言うとダイムラーAG)の完全子会社ですが、もともとはベンツとスウォチの合弁企業として1994年に生まれた企業です。うんとザックリ言うと、スウォッチがデザインのコンセプトを担当し、ベンツが中身を作る。そんなイメージで設立されたのです。

スウォッチ自体は安価な時計ですが、実はあの会社、傘下にたくさんの時計会社を抱えておりまして、実は世界最大の時計製造企業群なのです。豊富な資金を背景に、クルマ事業にも打って出たという訳です。

クルマ自体はカワイク仕上がったのですが、発売直後に自動車雑誌が行ったエルクテスト(道路に突然シカが飛び出してきた時に急ハンドルを切って回避するテスト)でコテンと横転するという事故が起きてしまい、のっけからミソが着いてしまったのです。

大幅な設計変更を余儀なくされ、当然巨額の追加投資も必要になり、スウォッチはそれに耐え切れず、徐々に持株比率が下がって行ったのでした。

ようやく黒字転換したのは2代目が発売された2007年のことです。

Photo1:ご覧ください。この小さなボディ。これは2004年発売の初代モデルですね。
エンジンは698cc。ボディサイズは全長2540mm、全高1515mm、全幅1550mm。文字通りのミニカーです。

smart1.jpg

このスマートの真骨頂は、何と言っても「横停め」でしょう。
縦列駐車のスペースに、クルマを横向きにして停めてしまうのです。
これがかさなると何ともユーモラスな姿に......。

Photo2:ははは、縦列駐車1台分のスペースに、なんと3台も停まっています。右側に見えるのは日産のマイクラ、日本名マーチです。マーチが大きく見えるほど、スマートは小さいのです。

smart2.jpg

一人か二人しか乗らないのなら、このほうが断然合理的です。

日本ではあまり見かけることがありませんが(何しろ我が国には、世界に冠たる軽自動車の規格がありますからね)、こんなクルマが増えていったら、少しは道路の雰囲気が良くなるのかも知れません。

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