はじめての能〜演目「吉野天人」

2013.11.07

白翔會は、能楽師・坂井音重師の芸術活動の後援を目的として活動している団体です。

日本の大切な伝統文化である『能』を少しでも多くの方に知ってもらうため、
毎週、ひとつずつ能の演目を紹介して参ります。

◆能【吉野天人

〜物語〜

吉野の桜を見ようと連れ立って来た都人たち。満開の桜の山に分け入ると、気品のある女性が現れます。この山に住み、花を友として暮らしているというその女性と時を経つのも忘れ、花見をする一行。やがて女性は、じつは天人であることを明かし、ここで信心し、夜を明かすならば、真の姿で現れましょうと約束して姿を消します。(中入)

 

澄みきった月光のもと、舞い降りた天人は、花に戯れるかのように美しく舞います。

〜舞台展開〜 

舞台正面(正先)に据えられた桜の立木は、全山満開の吉野山の象徴です。前シテ(里女)は幕の内より、ワキ(都人)に呼びかけて登場します。天人と明かして中入し、後シテ(天人)は袖を翻して美しい舞(中之舞)を舞います。

 

 

〜鑑賞〜

見もせぬ人や花の友

 

桜の花のもとに集うと、初対面の人でも自然と心が解け、家に帰るのも忘れて一緒に花に見入ってしまうという「吉野天人」の一場面。昔も今もその気持ちは変わらないもののようです。

(白翔會)

媒体資料